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Kamakura share house

三石邸: ポートフォリオ

【雪ノ下ファームハウス】

コロナをきっかけにどんな場所でも働ける時代になりつつある。生活拠点を、都市から自然豊かな地域へ移し、畑で土に触れる生活をはじめる人々も増え、暮らし方そのものにも変化が起きている。そんな中お施主さんは、都市からの移住者、都市との二拠点生活者と共に、広めの宅地を耕しながら共同で暮らしていく“現代の農家”をつくろうと考えた。
 

【5本指のような放射型のプラン】
畑が家にくいこみ、家が畑に張り出す平面プラン。

日当たりのよいひとつの大きな場所に畑をつくるのではなく、いろいろな明るさと大きさの5つの場所にしたのは、日陰を好む植物、日を好む植物、枝葉を水平に広げる植物、縦に伸びる植物など、場所に合わせたいろいろな植物で家を囲いたかったからだ。畑は農作物ばかりでなく、果樹、香木、ハーブなどが多種多様に混在された、"畑と庭のあいだ"のようなあり方で、住宅街にも溶け込みやすく、身近さ、気軽さ、楽しさのある居場所としての畑を目指した。
 

【険しい山脈のような屋根】

屋根は、畑への雨水の合理的な分配がそのままかたちとなり、険しい山脈のような外観となった。実際に、山脈には分水嶺という雨水の分かれ目となる境界線があり、そこから谷へそして田畑へと水を行き渡らせるのだが、その仕組みを屋根で機能させた。各畑への日照量、雨水量を考慮しながら、屋根という人工の山脈の稜線、山頂、峰、谷、尾根の高低を計画した。

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